●江戸和本●いなご草螽草稲生恒軒稲生若水医学元禄3年胎教産育

¥10400

(税込) 送料込み

商品の説明

いなご草［螽草・螽斯篇］
【判型】半紙本2巻合1冊。縦223粍。
【作者】稲生恒軒（稲生正治）作。稲生若水（宣義）・伊蒿埜丈序。
【年代等】元禄3年春、伊蒿埜丈序・刊。［京都］桃華堂板。
【備考】分類「医学」。伊蒿埜丈の序文にあるように、婦女子が心得ておくべき胎産の道を「かんなにかきて女子のよくよむべきやうに」綴った画期的な産育書。1「胎教」、2「保養」、3「臨産」、4「産後」、5「治療」、6「祈祷」、7「通論」の7章に分け、あくまでも女性が読んで理解できるように卑近・平易を旨とする。冒頭で「人の子は胎内にありては母と一気なり。母の心のさまを子の心にうつし、母の身のはたらきを子の身にうつす」として、妊婦の心の状態が胎児に直接的な影響を及ぼすことや胎教の重要性を説き、さらに『小学』に基づいて行住坐臥の具体的な注意を促す一方で、妊婦が読むべき書として『大和小学』や『鑑草』を推奨するなど独自の心得も説く。また、妊婦の保養面では心・身体活動・食事のバランスの大切さを諭すとともに、貴人に難産が多い4つの理由も掲げる。以下、産前後の心得や婦人病の治療や祈祷にも触れ、特に祈祷・呪い・占いなどを盲目的に信じる弊害を指摘し、最後の「通論」で、妊婦の心掛けの大切さや病気への対応、また食養生や大欲等について述べている。
★下巻原表紙による改装・題簽付・状態良好。記名なし・蔵書印あり。【参考価格（初出品時の相場）：日本の古本屋で、題簽欠の2冊本が、78,】。